2008.11.28

水滸伝 (1972年/香港)

1972年の香港映画『水滸伝』を見ました。
水滸伝 [DVD]水滸伝 [DVD]
(2004/07/07)
チャン・チェデビッド・チャン

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音声は北京語。ショーブラザーズ作品。
監督:チャン・チェ
出演:デビッド・チャン ティ・ロン 黒沢年男(黒沢年雄) 丹波哲郎 リリー・ホー
現在《赤壁(レッドクリフ)》公開中の呉宇森(ジョン・ウー)が助監督でクレジットされている。


なぜか日本人が2人出演しているが、2人の役柄にも驚き。
黒沢年男:史文恭
丹波哲郎:盧俊義

『水滸伝』の映画は何種類かソフト化されてて、日本語で見ることができます。
その中でもこれは古い部類に入ると思う。
最初に『水滸伝』の解説が中国語・英語字幕であり。それによると、「64〜68回」までの話ということ。
『水滸伝』の映画は何種類かある、ということは、前後関係が必須な『三国志』より映画化しやすい題材なんだろうなあ。この話も「切り取って」映画化して前後の説明はほぼないわけだけど、それはそれでOKだった。

「64〜68回」といわれても私にはわからないのだけど、見てみると、ストーリーは→晁蓋が曾頭市の史文恭によって殺され、その弔い合戦のため、盧俊義を仲間に引き入れる工作活動をしているところだった。盧俊義と燕青を仲間にし、史文恭を討って映画は終わる。(って言ってしまっていいものか。知ってる人しか見ないだろうからいいよね)

史文恭も敵ながらなかなか好漢の部類に入る人物で、つまり主役級のよい役を日本人がいただいている。
一言でいうと、大変面白かった。水滸伝を軽くかじった人間としては、かなり満足度高い。
まず冒頭で、すでに梁山泊にいる首領がバンバン名前つきで紹介されるわけだ。これでテンションあがる(笑)。ご存知のとおり、水滸伝は登場人物多すぎるので、映画という時間の制約もありそのあと特に活躍するわけじゃない人もいるんだが、それでもわざわざ紹介する。エンドロールを見て「え、張遼とかどこにいたっけ!?」と思ってしまう『レッドクリフ』とはえらい違い。物語の性質にもよるのかもしれないが(三国志=ストーリー重視、水滸伝=108人の人物重視)、こうやって無駄に紹介してもらったほうが、マニア受けはするのではないだろうか。

主な好漢たちは、すでに一定のイメージのある魯智深李逵を除き、ほぼみんなイケメン。
特に武松のイケメンっぷりには笑いが止まらない。武松を演じているのは、狄龍(ティ・ロン)という有名な俳優。顔もかっこいいが、造型がまたかっこいい!
水滸伝で有名な色男、浪子燕青と2人で並んでいる図は本当に目の保養でした。
燕青役の人は、顔はそれほどイケメンでもないんだけど、色男らしく細身の男性。体術がすいごいので、雰囲気によりそのうちかっこよく見えてくる。また、燕青は盧俊義への忠義を尽くす点でもポイントが高いのである。

ほかにも、史進、林沖、秦明などもイケメン。
若い人々だけでなく、もちろん丹波哲郎をはじめとするおっさん組も渋いイケメンをそろえている。盧俊義(丹波哲郎)、敵役の史文恭(黒沢年男)、宋江、晁蓋、呉用など。

これからは、『水滸伝』をイケメン♂パラダイスと呼ばせていただこう。

とまあ、結局私の感想といえば、イケメン探しになってしまうところが残念な点。ほんとすいません。
しかし、36年前の映画にしては、かなりよく出来ていると思う。アクションも今の香港アクションのような早回し的スピード感、あるいは呉京(ウー・ジン)や甄子丹(ドニー・イエン)みたいな殺人的アクションはないが、型の美しさはさすがで、軽やか。
丹波哲郎と黒沢年男の演技もよい。この香港俳優陣にすごく溶け込んでいる。この2人を知らなかったら、言葉の通じてない人間が演じているとは気付かないだろう。これもまた、妙に人物が突出していた『レッドクリフ』の中村獅堂とは違うところ。私としては前者のような役づくりの方が好き。もちろん音声は吹替えだが違和感はない。
音楽は大変現代的だけど、いわゆる歴史劇ではなく、あくまで好漢たちが暴れまわる話のためか、これもあまり気にならないのが不思議。

盧俊義を得るために彼の財産や家庭をぶち壊して開き直ってる梁山泊はやはりどうかと思うし、そこは最後まで納得できないのだけど、まあ、それはこの映画ではなく『水滸伝』そのものに原因があるのでしょうがない。


それにしても、この「水滸伝」をソフト化したキングレコードは偉い。
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